昨年の5月より、当時の安倍総理のリーダーシップのもと、重症化を防ぐ手段として承認にむけて一気に動きが加速していた「アビガン」。その後、承認に向けた動きはどうなっているのか。2/12の予算委員会で、厚労省に質しました。
結論から申し上げますと、『治験方法で有効性が確認されていない』という趣旨の答弁に終始。こちらの質問に対して明確な答弁がないという非常に残念な質疑となってしまいました。
現在、観察研究という名目でアビガンを使用することは可能ですが、全ての病院で使用できるわけではありません。限られた医療機関でしか使用することができません。
田村大臣の回答の中には、緊急事態ということもあって、厚労省も了解のもと、いわゆる『シングルブラインド』での治験が走り始めた、と認めました。その『シングルブラインド』での実績は2万例以上も積みあがっており、その治験方法を認めていたにも関わらず、『シングルブラインド』での治験では有効性が確認できない、との理由で承認が出なかったのです。
確かに治験はダブルブラインドで行うのが通例ですが、緊急事態であったことも踏まえ(患者の症状が投与により劇症化した場合に主治医がすぐにアクションを取れるように)安全面に考慮した上で『シングルブラインド』での治験だった訳です。
『シングルブラインド』の治験方法であっても統計学的有効性が確認されているのに、また、当初厚労省も『シングルブラインド』で進めるよう了承していたにも関わらず、『シングルブラインド』での治験方法だから承認はできないという、自己矛盾・論理矛盾を起こしています。
コロナではない他の病気であれば医師も病院もある程度選べますが、この感染症は保健所のあっせんのもと、病院を選ぶことが難しく、観察研究を行っている病院か否かで、アビガンを使用できるかできないかが決まり、患者さんに不平等が出てしまいます。誰もがすぐに医師の判断による投与を受けられるという状況ではないのが実情です。
公平に治療を受けることができるように、そして、自宅待機や軽症の方々が重症化しないためにも、国には早急にアビガンを治療薬として再検討し承認するよう、強く求めていきたいと考えています。
PS 今回たくさんのご意見を頂戴しましたが、全て承認すべきとのご意見であったことを申し添えます。
<用語解説>
 ★シングルブラインド(単盲検)・・薬の治療効果・有効性を確かめるための比較試験の一種。被験者(患者)にのみ中身を知らされずに行われ、医師は知った上で行われる。
 ★ダブルブラインド(二重盲検)・・比較試験の一種。医師も被験者(患者)も知らされずに行われる。最も一般的な比較試験の方法。